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美を観る  

遠州好 櫻文釣燈籠  

「美を観る」 遠州好 櫻文釣燈籠

◎亀甲文を地文とし櫻花を浮文にし上下に唐草をあしらった名物裂を想わせる遠州の巧みなデザイン。

◎腰影待合・軒先などにある風情はことに好ましい。火が灯される夜景はもちろん、昼間無灯のときに見ても美しく瀟洒な釣燈籠である。

◎撮影 紅心宗慶宗匠

遠州流茶道月刊茶道誌「遠州」昭和54年4月号「美を観る」より

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「美を観る」 孤篷庵

雪中の編笠門 臨済宗大徳寺派大徳寺塔頭孤篷庵

◎孤篷庵は小堀遠州公(滋賀県東浅井郡小室城主)が慶長17年(1612)に大徳寺塔頭龍光院の中に子院として営み江月宗玩和尚を請じて開山としたが寛永20年(1643)これを現在地に移して隠居所とした。その後寛政5年(1793)に消失したがまもなく遠州候の崇拝者であった出雲の太守松平不昧公により復興され現在重要文化財に指定されている

◎方丈より見た南庭は二段の低い刈込垣を水平線とし前方の船岡山を船(孤篷)に見立てた借景の庭で東部にヒノキの牡丹刈(積雪が牡丹の花のように見える)がある。左手に見える編笠のように見える門も遠州公が考案したものであり「関」の字の徧額が掛かっている。平常は特別な紹介がなければ参観できないが秋の一般公開の日には誰でも自由の参観出来る。

◎撮影 戸川宗積氏

遠州流茶道月刊茶道誌「遠州」昭和54年1月号「美を観る」より

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「美を観る」 日光杉並木街道

東京から東武電車で日光へ向って約1時間半、今市駅に近づくにつれ左右に延々と続く杉並木が見える。特別史蹟特別天然記念物日光杉並木街道である。相州(今の神奈川県)甘縄の城主松平正網が寛永2年から20余年を費やして植栽し東照宮に奉納したものである。

遠州流茶道月刊茶道誌「遠州」昭和55年5月号「美を観る」より